ケーススタディ

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島根県:しまコトアカデミー

  • プロジェクト … 地域づくり関係人口育成事業
  • クライアント … 公益財団法人ふるさと島根定住財団

人口減少・高齢化が進展する中、地域の維持・活性化には、その活動の企画、実施等を担う人材が必要と考えられています。現在、国の財政支援による地域おこし協力隊など、都市部からのUIターン者が様々な形で地域づくりに関わることで、市町村や住民団体等での地域活性化のための取組みが拡大しています。また近年は、移住はしていないが 地域と多様な形で関わる人を指す「関係人口」が注目されており、都市部にいながら地域と関わる層が増加してきています。

本事業は、そのような状況の中で、都市部から島根県への人材誘導を進める仕組みとして、地方での地域づくりに関心のある都市部人材を集め、 島根での地域づくりに関する連続講座を実施し、都市部におけるUIターン候補者の確保及び組織化、関係人口の獲得を目指したものです。

また、島根県内においても、地域活動への関わり方や地域へ目を向けてもらうきっかけとするため、加えて都市部人材との交流により関係人口との関わり方を考えるきっかけとするため、同様に島根での地域づくりに関する連続講座を実施し、次世代の担い手育成を行ってまいりました。

弊社は、株式会社ソトコト・プラネットとともに、標題事業を提案・採択を受け実施にあたりました。

 

本年度のコンセプト

「Fluid Community」(流動性コミュニティ)

今年度で弊社がしまコトアカデミーの事務局を務めて10年になりました。これまでの講座と同様に、島根への関心層の拡大及び地域貢献を目指す人材の育成、そのネットワーク化を図ることを目的としました。

これまでしまコトが提供できた価値や、今日のコロナ禍の状況を分析・整理し、

・社会の状況に呼応して、ローカルを求める人たちの受け皿に変化するコミュニティ
・出会って終わりではなく、ゆるく繋がり交わり続ける持続的な関係をつくれるコミュニティ
・個人の状況や環境に合った自由な関わり方、かかわりしろを持つことを許容するコミュニティ

という思いを込め、コンセプトを立てました。

また本年度では、東京、関西、広島、島根の4つの講座(クラス)で実施をしました。オンラインの特性を活かし、全講座合同でレクチャーを受け、学びの整理や思いの共有などを行いました。

 

講座全体プロセス

1.講座メンバーとの関係づくり
今年度の受講生と、メンター・事務局が初めて顔を合わせ、オンラインホワイトボード「Miro」を用いた自己紹介ワークを行いました。オンライン上だからこそ、その場にいる人たち自身のことや想いを聞き、伝え合う時間をより丁寧に設け、講座に参加する上での安心感や受講生同士の絆を深めていきました。

第1回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4641643112525199

2.私の思いの棚卸し
東京講座メンター 三浦大紀氏のレクチャーを通し、「島根との繋がりを通してやってみたいこと」、「やってみたいことのために発揮できるスキル・経験・趣味特技など」、「知りたい、繋がりたい島根の人、まち、コト、暮らし」を受講生自身で書き出していきました。

第2回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4685256228163887

3.私と島根の接点を探す
第4回の島根オンラインツアーに向けて、興味がある島根の人や活動、受講生自身のテーマや視点を言語化していきました。ゲストとして参加いただいた「しまコトガイド」からも島根のかかわりしろを紹介いただき、島根のまち・ひと・コトをインプットしていきました。

第3回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4768695436486632

しまコトガイド
本年度新たな取り組みとして、島根在住のしまコト修了生を対象として立ち上げたコミュニティ。現役生が島根との多様な接点や持続的な関係をつくることや、現役生とOBOGの協働を促すこと、OBOGの活動や拠点となる地域の発展を目的としています。

4.私のかかわりしろを見つける
しまコトの一番の目玉である、ツアーもオンラインで行いました。東京、関西、広島講座の3都市向けと島根講座向けのオンラインツアーの2種類を実施。3都市講座向けには、1日で島根中を巡り、地域プレイヤーと出会えることをコンセプトにしたオンラインならではのツアー「スペシャルデイ」、島根講座は、プレイヤーと繋がることを軸にしたオンラインツアーを実施しました。

現地ツアーでは難しい、オンラインだからこそできるプログラム内容で、離れていても島根を近くに感じることのできる時間になりました。

第4回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4864034800286028

しまコトBOX
全ての講座がオンラインで展開されるなかで、直接島根に行くことができなくても、島根を感じたり繋がれるコンテンツを作りたいという思いから誕生しました。今年度は、山陰の工芸と食のセレクトストア「YUTTE」さんと協力し、島根の食や工芸品を詰め合わせ、ふるさと島根定住財団さんからは、島根のことがわかる資料や雑貨を提供いただきました。

しまコトBOX詳細
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4697759680246875

5.学びとつながりを編集する
スペシャルデイやオンラインツアーの体験を元に、島根という地域の魅力の編集を行いました。メイン講師 指出一正氏のレクチャー「ソトコト流地域の編集術」を参考に、各講座ごとに、島根を1枚のシートにあらわすワークを行いました。

第5回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4953701981319309

6.マイプロジェクトを見つける
これまでの学びや整理を元に、しまコトマイプロジェクトの検討を受講生自身で行いました。また、しまコトガイドにゲストとして参加いただき、自身のマイプロジェクトの内容や検討時の悩みなどを共有し、受講生のマイプロ検討のサポートを行いました。メンターとの壁打ちができる時間も設け、講座を通して得た学びや発見を可視化していきました。

しまコトマイプロジェクト
講座で得た学びや体験、しまねとのかかわりしろを、1人1人が自分サイズで編集し、どのように自分のこれからの暮らしに取り入れていくかを、「マイプロ」としてまとめます。

第6回講座レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/4992101040812736

7.最終発表会
約半年間の講座やワークを通し、受講生自身が自分らしい島根とのかかわり方「マイプロジェクト」を考えていきました。今の自分だからこそ感じた、ありのままの思いを乗せて、受講生1人1人がマイプロジェクトを発表していきました。

最終発表会レポート
https://www.facebook.com/shimakotoacademy/posts/5078267658862740

 

講師、メンター
メイン講師 指出 一正 氏(雑誌ソトコト編集長)
東京講座メンター 三浦 大紀 氏(株式会社 シマネプロモーション)
関西講座メンター 小倉 健太郎 氏(宮内舎)
広島講座メンター 桐山 尚子 氏(KiriN Design)
島根講座メンター 田中 理恵 氏(株式会社 MY TURN)

【しまコトアカデミー_ホームページ】
https://shimakoto.com/

【しまコトアカデミー_Facebook】
https://www.facebook.com/shimakotoacademy

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